最近、国機グループ傘下の北京起重運輸機械設計研究院有限公司(以下「北起院」)がリニューアルを行った江西省婺源篁嶺のロープウェイAは、国家旅客索道試験検査センターの受入検査に合格しました。この索道は、北起院が設計・製造したもので、8人乗りゴンドラ式の単線自動循環式索道の1時間当たりの片方向輸送能力を初めて3200人に引き上げ、この種類の索道としては中国最多を記録しました。
「窓 篁嶺に銜へ 千葉の匾、門 幽篁を聚め 万畝の田。」篁嶺は、「嶺中に篁(竹)を植える」ことから名付けられ、「何層にも重なる雲を楽しめる村、秋に収穫物を天日干しする人家」と評価されています。1日の観光客数は最高で3.5万人に達し、江西省で初めて観光客制限を設ける景勝地となりました。
2012年以来、北起院は何度も篁嶺景勝地と協力し、3本の自動循環式索道と1本の固定循環式索道を建設しました。ロープウェイAのリニューアルが完成して以来、すでに34360時間安全に運行し、累計1000万人以上の観光客に利用されています。近年、観光客の継続的な増加に伴い、元のロープウェイAの輸送能力が大幅に不足していました。そこで、リニューアルは急務となりました。
篁嶺ロープウェイの地形と観光客の人数を考慮して、北起院は、予定通りにロープウェイのリニューアルを完成させ、その質を確保するために、索道の設計・製造での豊富な経験や蓄積してきた技術を活用して、建設に取り組んでいました。リニューアル完了後、篁嶺のロープウェイAの全長は1171.7メートル、最大標高差は202.316メートルで、途中に9本の支柱が設けられ、最大運行速度は6メートル/秒です。このリニューアルでは、輸送能力の高いロープウェイ車両の混雑を抑制するために、加減速区間と湾曲区間に油圧昇降技術を初めて採用することにより、1時間当たりの輸送能力を1800人から3200人に引き上げ、この種類の索道としては、国家標準によって許可される理論上の最大輸送能力に達しています。また、この索道はスマートな情報システムも搭載しているため、運行データ、ゴンドラの位置や姿勢の監視などのより包括的な監視を可能にしているだけでなく、日常保守点検のペーパーレス化も実現しています。
篁嶺ロープウェイAのリニューアルでは、北起院は輸送能力で新記録を樹立しました。リニューアルされた索道により、景勝地の交通が改善され、より多くの観光客を迎えられるようになり、国家5A級景勝地という目標に一歩近づきました。北起院は今後も技術イノベーションに取り組み、絶えず「新たな質の生産力」を開拓し、索道業界をよりスマート、グリーンかつ持続可能な発展の方向に導いていきます。